後悔しないフィルターの選別のために、ろ過方式から振り返ってみたい

水槽機器
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水槽は、いわば「閉ざされた環境」には間違いないので「自然の環境にいかに近づけるか」が水槽運営を成功させる分水嶺だ。そのためには、水を循環させ、水槽内のごみを取り除く「物理ろ過」とともに、バクテリアにより水を浄化「生物ろ過」させなくてはならない。これまで、いくつかのタイプのろ過装置(フィルター)を使ってきた経験も踏まえつつ、今回使用するフィルターについてもレビューしてみたい。

1、ろ過装置の種類
多少大雑把だが、ろ過装置のタイプを4種類に大別して振り返ってみたい。これらは、水槽の大きさや、必要とするろ過能力、どういった内容の水槽にしたいのかを吟味しつつ決めなければならない。
たとえば、大型魚中心としたり、生体を過密飼育するとなれば、それだけ高いろ過能力を求められるし、逆に水草中心の水槽であるならば、前者よりも大きなろ過能力は求められないであろう。
さらに、必要以上のろ過能力も考えもので、強力なろ過ほど、水を大量に循環させるので、オーバースペックなろ過装置は、水槽内に渦巻きを作ることになるだろう。容量に見合ったろ過装置を選択することが重要というわけだ。

    • 上部式フィルター
      水槽の上部に設置して、ポンプで水をくみ上げる、くみ上げた先に「ろ材」「活性炭」などをセットしておき水を通過させる。
      ○従来からあるタイプのろ過装置、大型水槽にも対応できる。
      ×装置自体が水槽に乗っかり重量もあるので、フチなし水槽は使用不可のことが多い。
      ろ過能力:中~高
      導入コスト:中

    • 底面フィルター
      底床のさらに下にプラスチックでできた板状のフィルターをセット、底から水をパイプを通じて水面にくみ上げることによって水を循環させる。経験上、30センチの小型水槽なら、底面フィルターのみで管理することもできた。
      ○導入コストが格安で済む。
      フィルター部に付着するバクテリアのみが頼りだが、安定するとろ過効果も高い。
      底床そのものがろ材となるため、ろ過装置自体のメンテナンスはほぼフリー。
      ×単体だと大きなごみを取り除く「物理ろ過」が全くできない。
      ろ過能力中(他のろ過装置との併用が多い)
      導入コスト:低

    • 外部式フィルター
      水槽外にろ過槽となる容器を準備しておき、そこにポンプやサイフォンによって、通水する。
      ○水槽のフチに小さなろ過槽を引っ掛ける、扱いやすいタイプから、ホースなどで、外部ろ過槽に接続する大型タイプまで、種類が豊富。
      ×ホースやシーリング不良による水漏れ
      大型のものは機材の構造、扱いが複雑
      ろ過能力:高
      導入コスト:高

  • 投げ入れ式
    比較的小型のプラスチックの容器にろ材を詰め込み、そのまま水槽内に落とし込む、エアポンプなどで、容器に空気と水を送り込むことで循環させる。
    ○一時的に使用する小型水槽などに簡単に導入できる
    ×ろ過効果はあまり期待できない
    ろ過能力:低
    導入コスト:低

今回セットアップする水槽は、その大きさからいって、外部式フィルターか、上部式かのどちらかをメインにすべきだろう。
どうやら最近は主流が上部式よりも外部式に移ってきている感もあったので、メインのろ過装置は、外部式フィルターを採用することとした。

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